キーパーソン(決裁者)
きーぱーそん
キーパーソン(決裁者)とは
キーパーソンとは、商談の成否を左右する人物のことで、テレアポや営業の文脈では主に決裁者——導入の可否や予算の使い道を決める権限を持つ人——を指す。「決裁者につなぐ」「キーマンを押さえる」のように使われ、BANTのA(Authority=決裁権)に対応する概念だ。
電話で最初に出る相手がキーパーソンであることは少ない。誰と話しているかを見極めないまま提案を続けると、「上に聞いてみます」で止まり、その後の連絡が途絶える。
決裁者・担当者・窓口の違い
| 役割 | 誰か | テレアポでの位置づけ |
|---|---|---|
| 窓口(受付) | 代表電話に出る人・総務など | 取り次ぐかどうかを判断する。受付突破の対象 |
| 担当者 | 実務を担う人・現場のリーダー | 課題を最もよく知っている。情報収集と社内提案の起点 |
| 決裁者 | 部長・役員・社長など | 導入の可否と予算を決める。アポの最終目標 |
担当者と決裁者は同じ人のこともあれば、別のこともある。中小企業では社長が決裁者かつ担当者であることが多く、大企業では部門長が決裁し、その下の担当者が比較検討を進める。担当者が「じゃあ一応」と受けたアポは、上司に止められて流れやすい。目的の相手が席にいない場合の扱いは担当者不在を参照。
見極めの質問
相手の役割は、直接「決裁者ですか」と聞かなくても、次のような質問で分かる。
- 「このようなツールの導入は、どなたがご判断されますか」
- 「導入を検討される際は、◯◯様のところで決まりますか、それとも上の方にご相談される形ですか」
- 「今お使いのものは、どのような経緯で決まりましたか」
過去の導入経緯を聞くと、誰が決めたかが自然に出てくる。相手が決裁者でなくても、担当者を経由しないと決裁者に届かないことは多いので、その場で敵に回さず、社内で提案してもらう協力者として扱う。名前と役職を聞き出す方法は担当者名を聞き出す方法に詳しく、担当者名が分かるだけで受付突破率は20〜30%から50〜70%に上がるとされている。
決裁者に通じた後のヒアリング
決裁者は時間にシビアだ。決裁者ヒアリング術では、質問を「現状把握→課題の特定→影響の確認→理想の確認」の順に並べ、答えやすい事実から入って徐々に踏み込むことを勧めている。現状は「月の架電件数はどれくらいですか」のように数字で聞き、課題は決めつけずに相手自身に言わせ、影響は時間やお金に換算してもらい、理想を聞いたところでアポにつなげる。会話の7割は相手に話してもらうのが理想で、クローズド質問の連発や専門用語の押し売り、答えを誘導する質問は避ける。この流れをトークスクリプトのヒアリング段階に組み込んでおくとよい。質問の引き出しはヒアリングの技術も参照。