Web広告代理店のテレアポ術——「代理店を変えろ」と言わずにアポを取る方法

Web広告のテレアポは「今の代理店」が壁になる

Web広告やSNS広告の代理店がテレアポで新規開拓するとき、最大の壁は「もう業者が入ってる」の一言。当然だ。ある程度の規模の企業なら、すでに代理店を使っている。

では、どうするか。答えはシンプルで、「代理店を変えてくれ」と絶対に言わないことだ。

「代理店さんをいきなり変えるとなると、大きなパワーが必要になりますし、今今すぐにとはならないと思いますので——」

この前置きが入るだけで、相手の「断る理由」が消える。今回は、大手広告グループの営業チームが現場で使っているテレアポ術を紹介しよう。

架電前のリサーチが勝負の半分

Web広告のテレアポは、架電前のリサーチで勝敗の半分が決まる。

  1. 相手のSNSアカウントを確認する — Instagram、TikTok、X(旧Twitter)の運用状況
  2. リスティング広告の出稿状況を調べる — 自社名で検索して広告が出るか
  3. Webサイトの広告タグを確認する — GoogleタグやMeta Pixelの有無

このリサーチがあると、受付での一言が変わる。

「御社のインスタグラム、TikTokを拝見してご連絡差し上げたのですが」

「お宅のSNSを見ました」——これは営業電話ではなく、具体的な用件のある連絡だと受付に感じさせる。

クッキー規制をフックに使う

2024年以降、サードパーティCookieの規制が本格化し、リターゲティング広告の効果が落ちている企業は多い。これは最高のテレアポフックだ。

「今、クッキー規制でリターゲティング広告が打ちづらくて、CPAにかなり影響がある中で——」

業界の共通課題を突くことで、「こいつはうちの事情をわかっている」と思わせる。単なる営業電話ではなく、業界人同士の会話に引き込む。

続けて、自社の強みを数字で示す

「AIとビッグデータを利用した独自のシステムで、コンバージョンレートが1.5倍、獲得単価が50%削減できた事例もあります」

CV1.5倍、CPA50%削減。マーケティング担当者は数字で判断する。抽象的な「成果が出ます」では響かないが、具体的な倍率と削減率なら「一度聞いてみるか」となる。

「業者が入ってる」への切り返し

この業界のテレアポで避けられないのが「もう代理店が入ってる」という反応。ここが腕の見せどころ。

パターン1:共感+長期視点

「あの、僕も広告の営業が長いので——今日提案したら明日決まるわけじゃないですよね笑」

自分も業界人だと示しつつ、笑いで場を和らげる。「わかってるよ、すぐ変えろとは言わないよ」という空気を作る。

パターン2:数字で釣る

「御社の業界の企業様ですと、予算変わらずにCVが5倍以上に伸びた事例がありまして」

「予算変わらずに」がポイント。追加コストなしで成果が5倍。これは聞かずにはいられない数字だ。

パターン3:具体的な中身を見せる

「弊社が20年間手掛けてきたビッグデータの分析を基に、AIを利用した独自システムで、Google、SNS、LINEなどすべての情報を網羅して——」

「もう少し具体的に教えて」と言われたら、チャンス。技術的な中身を簡潔に説明して、「もっと詳しく聞きたければ30分のオンラインで」とアポに誘導する。

業界別のオープナーを用意する

Web広告のテレアポでは、架電先の業界に合わせた話題を1つ用意するのが定石。

業界オープナー例
不動産ポスティングからWeb広告への移行で費用が高騰
EC円安で原材料費が上がり、広告効率の改善が急務
塾・スクール新規生徒獲得の広告出稿が激化
ブライダル検索数がコロナ前の8割まで復活
人材派遣求人数がコロナ前の1.5倍に増加
金融NISA上限引き上げで広告出稿が増加

業界のトレンドを一言添えるだけで、「この人はうちの業界のことがわかっている」と感じてもらえる。テンプレートの使い回し感が消え、個別対応している印象を与えられる。

アポ設定:30分のオンラインに落とし込む

Web広告の営業アポは、オンライン30分が基本ライン。

「調査や分析にお時間頂きますので、来週か再来週あたり30分ほどお時間いただけたらなと思いますが」

「調査や分析に時間がかかる」と付け加えることで、アポの前に準備をする=本気で提案するという姿勢を見せられる。

まとめ

Web広告代理店のテレアポは、「代理店を変えろ」と言わないことがすべてのスタートライン。

  • 架電前にSNSと広告出稿状況をリサーチする
  • クッキー規制という業界共通の課題をフックにする
  • CV倍率やCPA削減率など具体的な数字で引きつける
  • 「業者が入ってる」には共感→数字→技術の3段階で対応
  • 業界別のオープナーを1つ用意してテンプレ感を消す

「今の代理店に不満はない」という相手にも、「情報として持っておく価値はある」と思わせる。それがWeb広告テレアポの勝ちパターンだ。

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