Web広告代理店のテレアポ例文|受付突破からアポまで

「広告運用のご提案で……」と切り出した瞬間、受付に「間に合ってます」と切られる。Web広告代理店のテレアポあるあるだ。

広告運用の営業電話は、相手企業にとって「また営業か」の筆頭格。代理店は星の数ほどあるし、既に取引先がいるケースがほとんど。そんな中でアポを取るには、「売り込み」ではなく「情報提供」のスタンスで入ることが鍵になる。

ここでは、Web広告の運用代行でテレアポする際の具体的なトークスクリプトを、フェーズごとに解説する。

前提:Web広告営業のテレアポが難しい理由

Web広告代理店のテレアポが他業種より難しいのには、明確な理由がある。

1. 競合が多すぎる Google広告、Meta広告、各種DSP——どの媒体でも運用代行を名乗る会社は山ほどある。相手企業のマーケ担当は、月に何本もの営業電話を受けている。「またか」と思われるのは当然だ。

2. 既存の代理店がいる 広告を出稿している企業の多くは、既に代理店と契約済み。「今の代理店で満足しています」と言われたら、そこから先に進むのは難しい。

3. 専門知識が必要 ROAS、CPA、CVR——広告運用には専門用語が飛び交う。担当者と対等に会話できないと、「この人、わかってないな」と見透かされて終わる。

だからこそ、相手の広告出稿状況をリサーチした上で、具体的な改善提案を匂わせるトークが有効になる。

フェーズ1:受付突破トーク

受付突破の成否は、最初の15秒で決まる。ここで「営業電話だな」と判断されたらアウト。ポイントは「既に接点がある風」の切り出しだ。

基本トーク例

「お世話になります。〇〇(自社名)の△△と申します。今回、御社が現在出されているWeb広告を拝見してお電話しておりまして、広告の集客ご担当の方いらっしゃいますでしょうか?」

なぜこのトークが効くのか

  • 「出されている広告を拝見して」——具体的な事実に基づいた電話だと伝わる。テンプレ営業ではないと思わせる効果がある
  • 媒体名を限定する——「Web広告全般」だとぼやける。「Google広告」「リスティング広告」など具体的な媒体名を出すことで、専門性をアピールできる
  • 「集客ご担当」で絞り込む——「マーケティング部門の方」より具体的。受付が取り次ぎやすくなる

「ご用件は?」と聞かれた場合

「御社の広告の運用状況について確認のお電話です。」

ここで「ご提案」「ご案内」と言った瞬間に営業電話と認定される。「確認」というワードを使うのがコツ。既存の取引先からの連絡のようなニュアンスを出せる。

フェーズ2:担当者への導入トーク

担当者に繋がったら、ここからが本番。最初の30秒で「話を聞く価値がありそうだ」と思わせる必要がある。

基本トーク例

「お世話になります。〇〇(自社名)の△△と申します。私共、□□様や□□様でWeb広告全般の運用支援を行っている会社でして、御社が出されていた広告を拝見させていただいて、ROASの向上が見込めそうでしたので、まずは簡単な情報提供でお電話いたしました。」

トーク設計のポイント

取引先名を2社入れる 「□□様や□□様で」と、業界内で名前が通る企業名を出す。これが信頼性の担保になる。できれば相手企業と同業種・同規模の社名が望ましい。

相手の商材に言及する 「御社の〇〇のサービスページを見たのですが」——事前にHPを見て、主力商品やサービスを把握した上で話す。これがあるとないとで、相手の反応は全く違う。

数字で実績を語る

「実際に、同業の企業様で広告予算を変えずにCVが5倍以上に伸びた事例ですとか、獲得単価を約50%削減できた事例もあるんですね。」

「CVが5倍」「獲得単価50%削減」——具体的な数字は最強のフック。「すごい」ではなく「うちでもできるのか?」と考えさせるのが目的だ。

フェーズ3:アポイント打診トーク

ここが一番重要なパート。多くのアポインターは「一度お話しさせてください」と直球で打診して断られる。コツは**「売り込みじゃない」と明示すること**だ。

基本トーク例

「ただ、今現在つきあいのある代理店があったり、内製で対応していたりする部分あると思うので、今回は、今すぐにお手伝いさせてくださいといった話ではなくて、今後の施策に向けた情報収集といった認識で構いませんので、どの程度広告の費用対効果を改善できそうなのか、後日オンラインで30分程度で簡単な情報提供の機会をいただきたかったんですね。」

このトークの構造を分解する

要素フレーズ効果
相手の状況を認める「代理店があったり内製だったり」押し売り感を消す
目的をずらす「お手伝いの話ではなく情報収集」ハードルを下げる
時間を限定「オンラインで30分程度」負担感を最小化
過去形で語る「いただきたかったんですね」柔らかい印象

「いただきたかったんですね」の過去形表現は、テレアポのプロが好んで使うテクニック。「いただけますか?」という直接的な依頼より、「そのつもりでお電話したんですが」というニュアンスになり、圧が弱まる。

日程打診

「来週の〇日か〇日でお時間をいただきたかったのですが、ご都合いかがでしょうか。」

二者択一で提示するのが鉄則。「いつがいいですか?」と聞くと「ちょっと今は……」と逃げられる。具体的な日程を2つ出すことで、「どちらにしようか」と検討モードに入ってもらえる。

担当者名の確認を忘れない

アポ日程が決まったら、最後に必ず名前を聞く。

「ありがとうございます。失礼ですが、ご担当者様のお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」

ここで名前を聞いておくことで、当日の商談が「はじめまして」ではなく「〇〇様、先日はお電話ありがとうございました」で始められる。この差は地味に大きい。

フェーズ4:日程確定後のヒアリング

アポが取れて安心——ではない。日程確定直後のヒアリングが、商談の質を左右する

必須ヒアリング項目

課題の確認

「Web広告を運用されている企業様の多くが、工数がかかって手間がかかるとか、費用対効果の部分でコスト高に困っているケースが多いのですが、御社ではいかがでしょうか。」

一般論から入って、相手の状況を聞く。ここで**「特に問題はないですね」「うちはうまくいっていますね」と返ってきたら要注意**。課題感のない企業とのアポは、商談に進んでも成約率が極端に低い。

広告予算の確認

「Web広告の費用は毎月大体おいくらくらいご利用になっていますか?」

この質問はオープンクエスチョンで聞くのが鉄則だ。「月10万円以上ですか?」のようなクローズドクエスチョンだと、本当の予算感が見えない。「大体おいくらくらい」とざっくり聞くことで、相手も答えやすくなる。

課題感がない企業のアポは取らない

ここが重要な判断ポイントになる。「問題ない」「うまくいっている」と言われた場合、無理にアポを取っても商談は空振りに終わる。**アポの「数」より「質」**を重視する姿勢が、結果的にチーム全体の成約率を引き上げる。

Web広告テレアポで成果を出すための3つの準備

スクリプトの精度を上げるには、架電前の準備が成否を分ける。

1. 相手企業の広告出稿状況をリサーチする

Google広告なら業界キーワードで検索して広告枠に表示されているかチェック。Meta広告ならMeta広告ライブラリで出稿中のクリエイティブを確認できる。「広告を出している事実」を掴んでから架電するのが基本だ。

このリサーチがあるかないかで、受付突破率は体感で2倍変わる。「御社の広告を拝見して」と言えるか言えないかの差は大きい。

2. 業界別の課題パターンを把握する

EC事業者なら広告費に対する売上比率の悪化、BtoB企業ならリード獲得単価の高さ、店舗ビジネスなら来店コンバージョンの計測難——業界ごとに「刺さる課題」は違う。架電リストを業界別にセグメントして、業界ごとのトークバリエーションを用意しておくと打率が上がる。

3. 実績データを最新に保つ

「CVが5倍」「獲得単価50%削減」——こうした実績数字は、古くなると説得力が落ちる。月に一度は最新の成功事例をチーム内で共有し、スクリプトに反映する運用が必要だ。

よくある切り返しトークへの対応

Web広告営業のテレアポで頻出する断り文句と、その対応例を整理する。

「今の代理店で満足しています」

「承知しました。今の代理店様の運用を否定するつもりは全くないんですが、セカンドオピニオン的に数字を見させていただくだけでも、新しい気づきがあるケースが多くて。30分お時間をいただくだけで結構ですので。」

「社内で運用しています」

「素晴らしいですね。インハウスで運用されている企業様からは、工数の問題や最新のアルゴリズム変更への対応が大変というお声をよく聞くのですが、そのあたりはいかがですか?」

「予算がありません」

「今の広告費の中で、同じ予算のまま成果を改善できるケースも多いんです。予算を増やす話ではなく、今の予算でどこまで伸ばせるかのシミュレーションをお出しできるので、判断材料として見ていただければ。」

「資料だけ送ってください」

「もちろんお送りします。ただ、一般的な資料だと御社の状況に合わない部分も出てくるので、簡単に広告の運用状況をお伺いした上で、御社向けにカスタマイズした資料をお作りできればと。15分程度で構いませんので、お時間いただけますか?」

テレアポリスト管理がアポ率を左右する

Web広告代理店のテレアポで見落とされがちなのが、リスト管理の精度だ。

広告を出稿している企業を手作業でリストアップする場合、1日に追加できるのはせいぜい30〜50社。しかも、重複チェックや架電結果の記録をExcelで管理していると、すぐに破綻する。

効率よくリストを回すには、以下の機能を持ったツールが必要になる。

  • 架電結果の自動記録——誰が・いつ・どの企業に・何を話したかが残る
  • リストのセグメント管理——業種別、規模別、広告媒体別に分けて管理できる
  • 再コールのリマインド——「来週また電話する」と約束した企業を忘れない仕組み

KIZUNA SalesFlowは、まさにこうしたテレアポの現場で必要な機能を備えたSFA。営業リスト付きなので、リストの作成コストもゼロで始められる。

まとめ

Web広告代理店のテレアポは、「売り込み」ではなく**「情報提供」のポジション**で入ることが成功の鍵だ。

トークスクリプトの設計で押さえるべきポイントを整理すると——

  • 受付突破:相手の広告出稿に触れ、「確認の電話です」で入る
  • 導入トーク:取引先名と具体的な数字(CV5倍、CPA50%削減)で興味を引く
  • アポ打診:「お手伝いの話ではなく情報収集」とハードルを下げる
  • ヒアリング:課題感と予算を確認し、質の低いアポを排除する

スクリプトは一度作って終わりではない。架電結果を分析して、どのフレーズで切られるか、どの切り出しで先に進めるかを検証し続けることで、チーム全体のアポ率が底上げされていく。

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