テレアポの季節戦略:年間を通じた架電計画の立て方

テレアポに季節感があることを意識しているチームは意外と少ない。「とりあえず毎月同じ件数をかける」という計画を立てていても、3月と8月では全然成果が違う——そんな経験を持つマネージャーは多いはずだ。

年間の繁閑リズムを理解して架電計画を立てると、限られたリソースで最大の成果を出せる。今回は、BtoBテレアポの季節戦略を整理する。

BtoBテレアポの年間リズム

BtoB営業は企業の予算サイクルに強く影響される。日本企業の多くは3月決算(4〜3月の会計年度)だが、12月決算、9月決算の企業も一定数いる。

ターゲットとする業界の決算月を把握することが、季節戦略の出発点だ。

月別のテレアポ難易度と特徴

特徴テレアポのしやすさ
1月年始のあいさつ回り、期初計画策定◎ 新年の施策を動かしやすい
2月3月決算企業の予算消化ラッシュ◎ 「今期中に」が刺さりやすい
3月年度末・繁忙期・担当者不在多発△ つながりにくい
4月新年度スタート・組織改編後◎ 新規施策の検討機会
5月GW明け・人事異動の定着期○ 担当者が変わっている場合あり
6月中間決算準備(9月決算企業)○ 標準月
7月夏季計画・下半期キックオフ○ 標準月
8月お盆・夏休み・担当者不在✕ いちばん難しい時期
9月9月決算企業の年度末◎(9月決算業種に絞れば)
10月秋冬施策スタート・下半期予算確定○ 新予算で動きやすい
11月来期計画策定時期(3月決算企業)◎ 来期予算への種まきに最適
12月年末・忘年会シーズン・不在急増△ つながりにくい

狙い目月のポイント

2月:予算消化と3月末を口実にする

3月決算企業にとって2月は「今期の予算を使い切る月」だ。

「今期中にご導入いただけると、来期からの効果を出しやすくなります。ちょうど2月中にご覧いただくのが良いかと思いまして。」

「今期中に」というフレームは、この時期だけ使える強力な口実だ。予算が余っている企業の担当者には響く。

4月:新年度スタートの活気を使う

4月は担当者が新しい施策を考えていることが多い。前年度のやり方を変えたい、新しいツールを試したい——そういう意欲が高まる時期だ。

「新年度のスタートにあわせて、テレアポの管理をシステム化したいというご相談を多くいただいています。ちょうどよいタイミングかと思いまして。」

組織改編や担当者交代が多い時期でもある。前任者にNGをもらっていた企業でも、担当者が変わっていれば再アタックのチャンスだ。4月はリスト全体を見直すタイミングでもある。

11月:来期予算の種まき

11月は来期の計画を立て始める時期だ。「今すぐ買う」という雰囲気はないが、「来期に向けて」という軸で話を聞いてもらいやすい。

「来期の新規開拓強化に向けて、今の段階から検討いただいているチームが増えています。一度ご覧いただくだけでも参考になるかと思いまして。」

このアプローチでアポを取り、11月〜12月に商談して来期4月からの導入を目指すのがよくある流れだ。

避けるべき時期の対処法

8月:お盆・夏休みの架電は諦めない

8月は確かに架電効率が下がるが、「完全に止める」のはもったいない。

8月に有効な戦略は、「担当者ではなく名刺・情報収集」に切り替えることだ。担当者がいなくても、受付に資料送付を依頼しておいたり、メールでの情報提供に切り替えることで、9月の架電につながる。

また、8月は他社が架電を控えているため、つながった場合の競合が少ないという逆説的なメリットもある。在社している担当者はむしろ落ち着いて話を聞ける状態にある場合が多い。

3月・12月:年度末・年末の対処法

会社として架電数は下げざるを得ないが、この期間はホット案件のフォローに集中する時期と割り切る。新規リストへの冷たい架電よりも、すでに温まっている案件の追い込みに人手を集める。

年間計画テンプレート

月ごとに以下を決めておくと計画が立てやすい。

  • ターゲット業種・規模(季節に合わせてリストを切り替える)
  • メインメッセージ(「今期中に」「新年度に向けて」など季節ワード)
  • 目標架電数・アポ数(繁閑に合わせて調整)

例えば、3月決算の中小企業向けSaaS販売チームなら:

  • 2月: 「今期中に」メッセージ全開、月間アポ目標を+30%
  • 3月: 新規架電は最小限、ホット案件クローズに集中
  • 4月: 新年度スタート訴求で全力、新しいリストも追加
  • 8月: 架電数を50%に落としてメール・DMに注力
  • 11月: 来期訴求開始、来年4月導入想定の種まき

業界ごとに異なる繁忙期

「一般的な年間リズム」に加えて、ターゲット業界固有の繁忙期を把握することも重要だ。

  • 小売・EC: 10〜12月(年末商戦)は繁忙でNG。1〜3月が狙い目
  • 建設・不動産: 1〜3月(年度末工期集中)は多忙。4〜6月、9〜10月が動きやすい
  • 教育・学習: 3〜4月(入学シーズン)は繁忙。6〜8月は比較的余裕あり
  • 農業・食品: 収穫シーズン(業種による)は多忙

ターゲット業界のカレンダーを頭に入れておくだけで、「なぜこの時期はつながらないのか」の謎が解ける。


テレアポは「毎月同じことを繰り返す」のではなく、季節に合わせてメッセージとターゲットを変えていくのが正解だ。年間計画をきちんと設計すれば、同じ人数・同じ架電数でも年間の成果が変わってくる。

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