新卒の離職を防ぐストレスチェックツールのテレアポ——人事への刺さる提案法
「入社3ヶ月の壁」を狙ってテレアポする
新卒社員の離職は、4月入社から3ヶ月目の夏前にピークを迎える。慣れない仕事、合わない上司、想像と違った業務内容——理由はさまざまだが、「辞めたい」と思い始めるのは入社60〜90日が最も多い。
この時期を狙ってストレスチェックツールのテレアポを仕掛けると、人事担当者の反応が一気に変わる。なぜなら、まさに今その問題に直面しているタイミングだからだ。
今回は、新卒の離職防止を切り口にしたストレスチェックツールのテレアポ術を見ていこう。
時期を制する者がアポを制す
このサービスのテレアポは、かける時期が命だ。年間を通じてダラダラ架電するのではなく、以下のタイミングに集中投下する。
| 時期 | 狙いどころ |
|---|---|
| 3〜4月 | 新卒入社の直前・直後。「今年の新人は大丈夫か」という不安がピーク |
| 6〜7月 | 入社3ヶ月。最初の離職が出始める。人事が焦り出すタイミング |
| 9〜10月 | 下半期の予算編成。来期の対策として検討が始まる |
| 1〜2月 | 新卒入社前の準備期間。「今年こそは離職を防ぎたい」 |
逆に8月や12月は人事が長期休暇で不在がちなので、避けたほうがいい。
受付突破——「離職対策」で人事に直結
「こちら某ヘルスケアサービスのA社です。4月に入社した新卒社員の方々の離職対策でお電話しました。人事の採用ご担当者様いらっしゃいますでしょうか」
このトークのポイントは2つ。
- 「離職対策」というキーワード — 「ストレスチェック」より「離職対策」のほうが受付に伝わりやすく、人事に繋いでもらいやすい
- 「4月入社の新卒」と具体的に言う — 漠然と「社員の健康管理」と言うより、「4月入社の新卒」と限定したほうがリアリティがある
受付に「どういったご用件ですか」と聞かれたら、
「新卒社員の離職を防止するお手伝いをしておりまして、離職対策は人事のご担当者様がされていると思いましたので」
担当者トークの組み立て
ステップ1: テンション高めに入る(15秒)
「すみません、お忙しい時期に!(テンション高めに)こちら某ヘルスケアサービスのAです。お電話の内容が、4月に入社した新卒社員の方々の離職対策でご連絡しました」
ここでテンション高めが重要だ。人事担当者は4〜6月が繁忙期で疲れている。暗いトーンで電話すると「また面倒な営業か」と思われる。明るく元気に入ることで、「ちょっと聞いてみるか」という気持ちにさせる。
ステップ2: 現状のヒアリング(15秒)
「今、御社では新卒の社員の方々は研修期間中でしょうか」
この質問は2つの効果がある。
- 相手に話させる — 一方的に話し続けると切られる。質問を入れることで対話モードに持ち込める
- 相手の状況を把握する — 「研修中」なら「これからが危険な時期」、「もう配属された」なら「まさに今が離職リスクのピーク」と次のトークを変えられる
ステップ3: サービスの概要と事例(30秒)
「ストレスチェック管理のツールで、特に新卒入社から5年目までの離職対策にかなり有効なサービスを提供しています。導入企業様で退職・休職率が大幅に下がった実績もありまして、今回いきなりのご連絡でしたので御社の取り組みを変えてほしいのではなく、同業他社様の事例を含めて30分ほど情報提供させていただければと」
キーポイントは**「御社の取り組みを変えてほしいのではなく」**という一言。これを入れるだけで、「押し売りされるのでは」という警戒心がぐっと下がる。
「忙しいので5月以降にしてください」への切り返し
人事担当者から最も多い断り文句がこれだ。4月は確かに忙しい。しかし、ここで引いてしまうとアポは取れない。
「そうですよね、今一番忙しい時期だと理解しています。すみません(笑)。それでもお電話した理由がありまして、やはり新卒の方が4月〜5月にお辞めになったり体調を崩されるのを仕事柄多く見てきたので、この時期にこそお話を聞いていただきたかったんです。もちろんお聞きになってすぐ導入してくださいという話ではないので、そこはご安心ください」
この切り返しのポイントは3つ。
- 共感から入る — 「忙しいのは分かっている」と認める
- 理由を明示する — 「今この時期だからこそ」という必然性を伝える
- 安心させる — 「すぐ導入の話ではない」で圧を抜く
それでもダメなら、先手で5月の日程を押さえる。
「5月に入ったら入ったで予定が埋まるかと思いますので、例えばGW明けの8日か9日に一旦押さえさせていただいて、前週にお電話しますが、いかがでしょうか」
「一旦押さえる」という表現は、仮予約のニュアンスがあり断りにくい。加えて「前週に電話する」と言うことで、「その時にキャンセルもできる」という逃げ道を作っている。
ストレスチェックの義務化を追い風にする
2015年12月から従業員50人以上の事業所にはストレスチェックが義務化されている。多くの企業がすでに何らかの形で実施しているが、「やっているけど形骸化している」「結果を活用できていない」という企業が大半だ。
テレアポではこの状況を逆手に取る。
「すでにストレスチェックは実施されていますか? 多くの企業様で実施はしているものの、結果を離職防止に活用できていないという声をいただいています。このツールは、特に入社1〜5年目の若手社員に焦点を当てて、離職の予兆を早期に察知できる仕組みになっています」
「既存のストレスチェックを置き換える」のではなく、**「併用して離職防止に特化する」**という提案が響く。既存の取り組みを否定しないのがコツだ。
AIを活用したストレス検知の訴求
最近のストレスチェックツールは、AIを活用してストレスの予兆を検知する機能が搭載されているものが増えている。スマートフォンアプリで日々のコンディションを記録し、AIがパターンを分析して「この社員は離職リスクが高まっている」とアラートを出す。
「スマホアプリで簡単に使えるので、若い社員にも抵抗なく使ってもらえます。AIが日々のデータからストレスの予兆を検知して、人事にアラートを出す仕組みです」
若手社員にとってアプリベースのツールは馴染みやすく、従来の紙のアンケートよりも正直な回答が得られるという利点もある。
社労士との連携も視野に入れる
ストレスチェックツールの販路として、社労士(社会保険労務士)への提案も有効だ。社労士は顧問先企業のメンタルヘルス対策を相談されることが多い。
「社労士の先生にもご活用いただいていまして、顧問先企業さんからストレスチェック制度の相談を受けた際に、ソリューションの一つとしてご紹介いただいています」
テレアポのリストに社労士事務所を加えると、1社の契約で複数の顧問先に波及する可能性がある。
まとめ
新卒離職防止のストレスチェックツールのテレアポは、かける時期が最大の成功要因だ。入社直後の3〜4月、最初の離職が出る6〜7月が勝負どころ。受付には「離職対策」で入り、担当者には「御社の取り組みを変えてほしいのではなく情報提供」というスタンスで安心感を与える。「忙しい」と断られても、「今だからこそ」の理由を明示し、先手で日程を押さえる粘り強さがアポ獲得のカギになる。
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