「代理店がいるので」と断られたときの切り返しトーク5パターン

「もう業者さんが入ってるので」で終わらせない

テレアポで最も多い断り文句の一つが「既に代理店(業者)が入っているので」だ。Web広告、人材、IT……外部パートナーが既にいる企業に架電すると、高確率でこの返答が来る。

ここで「そうですか、失礼しました」と引き下がっていたら、テレアポリストの大半が使い物にならなくなる。今回は、Web広告代理店のテレアポ現場で実際に使われている切り返しパターンを5つ紹介する。

パターン1:「今すぐ変えなくていい」と安心させる

最も基本的な切り返しがこれだ。

「かしこまりました。代理店さんをいきなり変えるとなると、大きなパワーが必要になりますし、今すぐどうこうとはならないと思います。ですので、情報提供とご挨拶を兼ねて30分ほどお時間をいただくことは可能ですか?」

このトークのポイントは3つ。

  1. 「変えなくていい」と明言する → 相手の防御姿勢を解除する
  2. 「大きなパワーが必要」と共感する → 「この人はわかってるな」と思わせる
  3. 「情報提供」に目的をすり替える → 商談ではなく情報交換として再定義

パターン2:具体的な数字で「聞く価値」を示す

「既に業者がいる」と言われた場合、抽象的に「良いサービスです」と言っても響かない。具体的な数字を出すのが効果的だ。

「○○業の企業様ですと、予算を変えずにコンバージョンが5倍以上に伸びた事例ですとか、CPAを約50%削減させていただいた事例がありまして」

「予算そのまま」「CV5倍」「CPA50%削減」——この3つの数字は、マーケティング担当者の心を動かす。今の代理店で同じ成果が出ていなければ、「ちょっと聞いてみようか」となる。

パターン3:営業経験者トークで距離を縮める

少しカジュアルな切り返しだが、効果は高い。

「あの、僕も広告の営業が長いので、今日提案したら明日決まるわけじゃなくてですね(笑)。ただ、他社様がどうやって成果を出しているかの情報は、今の代理店さんとの会話のネタにもなりますし」

このトークは「営業のプロ同士」という関係性を作る。「この人は売り込みではなく、対等な立場で話してくれている」と感じさせることで、ガードが下がる。

パターン4:業界トレンドをフックにする

断られた後に業界の変化を持ち出すパターンも有効だ。

「ちなみに最近、Cookie規制でリターゲティング広告が打ちづらくなって、CPAにかなり影響が出ている企業様が増えていまして。その辺りの対策として独自の技術を持っているので、情報提供させていただけたらと」

この切り返しが効く理由は、「今の代理店では対応できていないかもしれない新しい課題」を提示しているからだ。代理店を変える話ではなく、「今の代理店がカバーしきれていない部分」に自社を位置づける。

業界トレンドフックの例:

  • Web広告:Cookie規制、生成AI活用
  • 人材:最低賃金改定、フリーランス新法
  • IT:セキュリティ規制強化、クラウド移行
  • 不動産:ポスティングからデジタル広告への移行

パターン5:「中身を教えてくれないとアポは出せない」への対応

「代理店がいる」の派生系として、「具体的に何ができるか教えてくれないと、アポの時間は取れない」という反応がある。これは実は脈ありのサインだ。

「はい、具体的に申し上げますと、弊社が15年間蓄積してきた分析データをもとに、通常のアナリティクスだけでなく、各広告プラットフォームのデータを横断的に分析できるシステムがございまして、より的確にターゲットへアプローチできるという特徴があります」

ポイントは、電話口で「概要」は伝えるが「詳細」はミーティングに取っておくこと。すべてを電話で話してしまうと、「聞いたからもういい」で終わる。

業界別:切り出しトークのバリエーション

「代理店がいる」と言われる前に、業界に合わせた切り出しで興味を引くのも重要だ。

業界切り出しフック
専門学校・大学「オープンキャンパスの申込が昨年対比1.5倍になった事例がありまして」
不動産「ポスティングからWeb広告に移行する会社が増えて広告費が高騰していまして」
EC「円安で原材料費が上がる中、広告のROIを改善した事例がありまして」
人材派遣「求人数がコロナ前の1.5倍に増加して、広告出稿を強化する会社が増えていまして」
金融「NISAの上限引き上げ以降、広告出稿が増えてCPAが高騰していまして」

切り返しの大原則:押すな、引け

5パターンすべてに共通するのは「押しすぎない」ということだ。

  • 「変えてください」ではなく「情報提供させてください」
  • 「うちのほうが優れています」ではなく「他社の事例をお見せします」
  • 「今すぐ」ではなく「来週か再来週で30分」

テレアポで「代理店がいる」と言われたとき、その代理店を攻撃したり否定したりするのは最悪の手だ。相手は自分が選んだパートナーを批判されたと感じる。あくまで「プラスアルファの情報提供」として自社を位置づけよう。

まとめ

「代理店がいるので」は断り文句であると同時に、「今のやり方に100%満足しているわけではない」というシグナルでもある。安心させ、具体的な数字を出し、業界トレンドで新しい切り口を提示する。この3ステップで、同じリストからもう一段アポを掘り起こせる。

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